カジノ法案の可決により日本でもカジノができる事が決まっていますが、日本でのカジノはどうなるのでしょうか。経済効果が期待されるもののその反面でギャンブル依存症などのリスクも考慮されます。2025年にできる予定のカジノの現状は?
目次
カジノ法案とその目的ってなに?
2016年に可決されたカジノ法案は別名、統合型リゾート(IR)整備推進法と言います。これはカジノを含む東堂型リゾート施設を作れる許可をすることができる法律です。カジノ法案と言われることが多いため勘違いされやすいのですが、カジノを作ることを許可するものではないという点が重要です。あくまでカジノを含む統合型リゾート施設の開発です。
そもそも統合型リゾート施設とは、ショッピングモールや宿泊施設、レストラン、カジノなどをまとめて一つに複合された施設を指し、老若男女誰でも楽しめる施設を目指し開発しています。
シンガポールが成功例として有名ですが、お隣の韓国にも外国人のみ利用可のカジノがあります。またヨーロッパ、とくにお金持ちが集まるリゾート地モナコにはカジノの服装にも気をつかわなくてはいけないような高級感のあるカジノがあります。
IRによって、国内外の観光客の増加や地域活性化を狙いつつ、国の財政を豊かにすることを目的としており、2025年を目処に日本に3カ所の開業を予定しています。
カジノがもたらす影響|メリット・デメリット
2016年に成立したカジノ法案は、実は国会に提出されたのは2010年が始まりでした。6年もの歳月をかけて決定した裏には反対意見が非常に多かったと見受けられます。
カジノがもたらすメリット
- 地域の活性化
カジノを含む施設の開発場所が決定すれば、その周辺のインフラも整備されていきます。道路開発や水道高熱の整備などによって人の流れが増えることで、施設に来た観光客が周辺地域も訪れることで地域の活性化につながります。
2. 雇用の促進
複合型施設は多くの民間企業との提携により成り立ちます。建設業の雇用はもちろんのこと完成後にレストランやショップ等が増える度にその従業員も必要となるため、カジノで雇用が促進されると期待できます。
3. 観光客増加による経済効果
カジノ法案は元々、外国人観光客を増加させることで日本経済を回復させることはできないかと考えた結果考案されました。複合型施設はホテルからカジノ、レストラン全て一カ所にあるため、慣れない土地に来る外国人でも安心して滞在できるメリットがあり、十分に経済効果が期待できるとされています。
カジノがもたらすデメリットと懸念される点
- 治安の悪化
カジノ=ギャンブルのイメージが日本人には根強いため、反社会的勢力が関与するのではないかと懸念されています。そのため傷害事件や金銭トラブルが起きないための対策が求められています。
2. マネーロンダリング
マネーロンダリングとは、犯罪などで手に入れたお金の出処をわからなくし、真っ当なお金として得たように見せる行為を指します。カジノがそのマネーロンダリングに使用されるのではないかと問題視されています。
3. ギャンブル依存症
最も危惧されていることがカジノゲームによるギャンブル依存症の増加です。日本には競馬をはじめとする国営のギャンブルやパチンコによる依存症が最低300万人から500万人いると言われています。
オンラインカジノ ベラジョンが設けている「PLAYSAFE」のような、ギャンブル依存症を防ぐための対策やアドバイス、カジノを利用できないようにする機能、相談窓口や専門機関の紹介をするシステムなどが必要です。
現状決まっていることとこれからの流れ
「IR推進本部」の設置/「IR実施法」成立
「ギャンブル等依存症対策基本法」成立/「カジノ管理委員会」発足
要するに、カジノ事業に関する免許や事業者を整備するとともに、ギャンブル依存症に対する体制を整えていきましょう。というものです。法案として可決されたのは非常に大きな前進です。
今後の流れとして、2020年1月に基本方針が策定される予定でしたが延期を重ね、2020年の7月に決定されるのではないかと予測されています。また、IRが設置される候補地も挙げられており、来年以降正式に決定される予定です。
候補地一覧
東京都(台場)、神奈川県(横浜)、愛知県(常滑/名古屋)、大阪府(夢洲)、和歌山県(マリーナシティ)、長崎県(ハウステンボス)
候補地が決定後に、IRを主に進めていく事業主が決定され開発〜開業という流れになります。2025年までに開業される予定にはなっていますが、コロナ禍の影響もあり、遅れが出る事が予想されます。今後日本にいつカジノができるのかは不明なところも大きいです。
日本でカジノはどうなる?
最近ニュースにはあまりなっていませんが、計画は進んでいます。カジノ=ギャンブル、インカジのような犯罪めいたイメージを持つ人も多いですが、実際のカジノはリゾートの施設や大人の社交場として多くの人に利用されている場所です。カジノでは服装にも気を付ける必要があり、胡散臭い客は入場を断られる事もある程です。
きちんと整備された法体系の元で対策をとって行き、日本人にとっても外国人とっても楽しめる娯楽施設として地域経済の活性化に繋がればいいですね。